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無我霧中 「十貫坂の令嬢」

十貫坂の令嬢は中学時代に見かけた人、実は名前も顔も知らない。
知っているのは、ただただとてつもなく広い屋敷に住んでいる人だという事だけ。
その屋敷の広さと言ったら半端じゃない。
中学校の敷地よりもずっと広い。
お金持ちの屋敷というよりは、公家さんの屋敷という感じで、あまりにも長大な庭の壁はところどころ壊れていた。

ある時、その壊れた壁から中に侵入した。
家宅侵入というよりは、何だろうこの庭は?という感じで探検に行ったという感じだった。
そこで其処の住人らしいき家族を何人か見かけた。
どうやら、個人の屋敷らしいと気がついたので、その家族には近づかなかったのだが、子供の声だけははっきり聞こえた。

その日は、一寸霧が深かった。
樹木に包まれた庭には小さな山と池があって、その池の畔でその家族の遊んでいる声がした。
その一人が、十貫坂の令嬢である。
歳の頃はわからない。
同じ年位か、もしかしたら少し年上だったかもしれないが、何しろ霧の中、それに近づく訳にはいかないので遠目で覗うだけだからはっきりはしない。

霧のせいもあるかもしれないけれど、色の白い少女だった。
すんなりと伸びた脚がとても綺麗だった。

その彼女を見て、彼女と結婚したらどうなるのだろうと思った。
彼女との結婚はほとんど不可能な話、まず身分が違うという感じだった。
それと、こんなに大きな家に住んだら税金や維持費が大変、よほど資産がなければ無理な話だと、即刻断念してしまったけれど、
今思えば適わないのは承知の上でも、男らしくアタックしておけばよかった気がする。

その当時としてはとても無理な話なので、簡単に諦めてしまったけれど、それにしても生涯二度と出会う事がないだろうと思う魅惑的な令嬢だった。

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Author:ひろあき
振られる度に、もう恋なんかと何度思ったことか。相手にされないのも寂しいけれど、引寄せられてからストンと捨てられるのはもっと痛い。振られる度に臆病になって、此れは恋では無かったのだと慰める。傷つかない偽りの恋しか出来なくなっても恋は恋、小さくても偽物でも恋は至福です。

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