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病院日記 11(芳兵衛)

11月30日朝、病室の付き添いの全員と患者の何人かの注目を浴びた。略、全員に近く知れ渡ったに違いない。流石の芳兵衛も二十人以上の視線には適わないらしく睨み返せなかったみたいだが、多勢に無勢でも流石はイビリ屋芳兵衛、堂々とした戦いぶりだった。又、例の佐藤さん?検温に来て、チョコッと変な事を言った。あんまりはっきりと聞き取れなかったけど、多分昨夜の事だろう。いいたいことは、他の患者に迷惑な事はするな!...

病院日記 10 (芳兵衛)

11月29日お袋はあっさりと帰っていった。お袋に「山賊焼」を食わせたいと思った。しな野の川上さんの山賊焼は最高だ。午後になって、また、芳兵衛、が来た。まったく、どうしてこんなにタイミングよく来れるのだ。実に奇跡としか言いようが無いけど、奇跡はそんなに長く続くものしゃない。いつかは必ずぶつかる気がする。お袋は反対していただけに、お袋とバッティングさせたくない。妊娠しないのも、若しかしたら奇跡、だとし...

病院日記9 (芳兵衛)

11月28日お袋が、芳兵衛が男物の洗濯物干していると村で評判になっていると俺に云った。随分と遠回しというか、歪曲したいいかただが、何が言いたいのかはわかった。それにしても、村で評判だと、どうやって分かるのだろう。芳兵衛が洗濯物干していると誰が知っているのか不思議だし、村の評判がどうやって病院に伝わったのかも不思議だ。お袋の話が成立するためには、誰かが芳兵衛と芳兵衛の村を知っていなければならないし、...

病院日記 8(芳兵衛)

11月27日巡回前に芳兵衛をトイレに連れて行った。実態としては、連れて行って貰ったと言う感じで、まだまだ一人では歩けない。よくもこんな痛みで岩と氷の斜面を降りてきたものだと思う。思い起こせば一歩歩いてはギャーっと叫んで十分位痛みの止まるのを待って、又一歩歩いて、ギャー、その繰り返しだった気がする。それに比べれば、今は凄い回復、痛いことは痛いけど、ギャーとまでは行かないし、十歩位は一気に歩ける。トイ...

病院日記 7(芳兵衛)

11月26日夜、寝静まった頃を見計らって又、芳兵衛をベッドに上げた。芳兵衛は求められるがままに上がってくるが、自ら脱ぐわけではない。何をされるのかわかっているのだから、自分で脱いでくれると助かるのだが・・。夜中に音を立てないで服を脱がせるのは結構大変な作業だ。芳兵衛の秘所は僅かに濡れている。十分とはいえないが不十分ともいえない。中々微妙なところだけれど、この微妙さが幸いして皮膚感覚は強く感じる。あ...

病院日記6 (芳兵衛)

11月25日嫌がるなら咥えさせるべきで無いとは思ったが、咥えさせなければ永久に咥えないだろう。女は男の為に尽くすのが一番美しい。男は女の為に働くのが一番格好いい。昔はそうは思わなかった。女の為に何かするというのは、極めて女々しい行為だと思っていた。男は男の道を行く、それが一番格好いいと思っていた。実際にそう考えている女もいる。事実、そう考える女の方が多い気がする。封建的といえば封建的だけれど、封建...

病院日記 5(芳兵衛)

11月24日芳兵衛のオエッについて、どう考えるか。ペニスを咥える事を嫌がったわけではない許してあげるべきだ。何だか似た様なことを前にも考えたことがある気がした。そうだ、剣事件だ。障子は穂高を愛していてくれればよかった。剱も好きになったことから、ついに破局を迎えることになった。障子が剱を好きになった背景に庭山さんへの憧憬がある。なんと言うのだろうか、子供が母親を奪われた様な、底知れぬ深い悲しみだった。...

病院日記 4看護婦は天使か (佐藤さん)

11月23日お袋はあっさりと帰って行った。冷たい女だ。否否、クロチャンのお袋と比べてという意味であって、別にいて欲しい訳では無いし、帰ってくれた方が、こちらも気が休まるからいいのだけど。佐藤さん?っていうのかな、一寸気になる看護婦さんがいる。気のせいなのだろうけれど、何か意味ありげに傍にやってきて、意味ナシげに去っていく。別に何を言うのでもないし何もする訳ではないのだけれど、何か一寸引っかかる。僕...

病院日記 3(芳兵衛)

11月22日芳兵衛をトイレに連れて行って、しゃがませてイマラチオをした。昨夜より全然楽だ。要するに痛みは骨と皮膚の間の神経から発しているみたいだ。だから、何かに当たらない限りは、普段の痛みと変わらない。腰を使うと流石に痛いがフェラなら全く問題なさそうだ。ところが芳兵衛はフェラが出来ない。只、咥えているだけなので、どうにも歯がゆいというか逆にストレスが溜まってしまう。スカッと抜いて欲しいのだけど、そ...

病院日記 2  (芳兵衛)

11月21日芳兵衛にトイレに連れて行ってもらった。和式のトイレなので大便がきつい。病院のくせに車椅子と様式トイレ位無いのだろうか!大分手間取ったが、肛門の周りを揉んで揉んで揉んで、何とかクリアー。汗だくというか、凄く苦しいものだ。硬いゴルフボールみたいのが二個ほど出たあとは、いきなり柔らかいのがドヒャーと出て一件落着。結構難産だった。ベッドに戻って芳兵衛に身体を拭いてもらった。そうか、付き添いさん...

病院日記 1  (芳兵衛)

11月15日怪我をしているので大部屋に運ばれ入院する事になった。まるで軍隊の怪我人収容棟みたいにドデカい部屋の、クロちゃんは入口から二つ目、俺は奥から三つ目のベッドに収容された。...

山小屋日記 「遭難」 (クロちゃん)

11月10日出発。昨夜もチャンスを何度も窺ったけどダメだった。おかげで寝不足でフラフラするし、吐き気もする。クロちゃんの方は快調だ。あんな芳兵衛から逃げ出してスカッとしたという顔つきだ。天気は晴れたり曇ったりで不安定だ。おおむねガス曇りだけど、時々スカッ晴れる。これはいいなと思うとすぐグレーの霧に隠れてしまう。アルプスではままある事だが、風はそんなに強くない。ジャンダルムの雪稜、ロバの耳の岩稜、ク...

山小屋日記 「鬼の芳兵衛 復活」

11月6日京子に見送られて急行穂高に乗る。駅で、京子から清水寺のお守を貰った。お守? 何で??山に登らない女が山に登る恋人にお守を持たせるというのは、小説か映画にありそうだけど、京子が僕にくれるのは、何で、何で、何で??若しかして京子にとって僕は恋人???まさか、そんな事は無いよな。でも、山に行くのに御守なんか貰ったことが無いから、若しかしてなんて思ったりして。11月7日松本から上高地に電話したら、...

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プロフィール

ひろあき

Author:ひろあき
振られる度に、もう恋なんかと何度思ったことか。相手にされないのも寂しいけれど、引寄せられてからストンと捨てられるのはもっと痛い。振られる度に臆病になって、此れは恋では無かったのだと慰める。傷つかない偽りの恋しか出来なくなっても恋は恋、小さくても偽物でも恋は至福です。

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