失恋教室

犬女は欧州から帰国した夜、犬の世話を頼んでいた僕が犬と仲良くしている様子を見て安心したと言っていた。
犬女は平常、殆ど裸で犬を抱いて？寝ている。
犬女は自分のベッドに寝ていた僕を見て、裸で寝たら危ないかも知れないとは思っていたらしい。
というより、何かされても文句は言えないなと思っていたと言っていた。

実際に初めての時を迎えたのはその翌日、僕の処に遊びに来た日の事、前の日は何事も起こらなかったのだが、
何かされても文句は言えないなと思っていたなら、何かすべきだったかも知れない。
僕の処に遊びに来たのは、犬が留守中どんな待遇を受けていたのか現場視察というのが本音では無いだろうか。


前日は何もされなかったからという事もあるけれど、犬の世話を通じて家族意識を感じていたそうだ。
然し、その日、寄付かれた時、本当に抱かれるかも知れないと思ったそうだ。

犬の世話については確かに犬は散歩にも連れて行ったし、身体も洗ったし、ブラシもかけて上げた。
別に犬が可愛いからじゃ無い、そうしないと汚ないし、呑みでもいたらこっちが溜まらないから仕方なくやっただけだが、世話に対して感激していた様だ。

裸にされた時、本当に抱かれるんだなあと思ったと言う。
元々陽子の事で色々手伝ったりしている時から家族的な雰囲気は感じていたらしい。
だからあまり異性という認識は無く、どっちかというと兄貴的なイメージだった様だ。
だから男と女としての距離感は他の男とは一寸違うものがあったらしい。

裸にされ重なられ、乳房を口にされた時、こんなことしてもいいのかなあという気は有ったらしい。
しかし、それを拒む気は全くなかったという。
好奇心とか緊張とか羞恥、そういうものも無かったという。

犬女が自分の事をどう評価しているのか、それは分からなかったけれど、確かに裸馴れはしている気はした。
凄く痩せた女で、アバラ骨が見えるくらいだけれど手足が長く、全体的にはスタイルのいい女だ。
アバラが見える位の痩せた胸板のくせに乳房だけは異様にデカイ。
痩せているからそう感じるのかも知れないが、此処だけが全体的にはアンバランスな感じがした。
実際付き合う様になってから、結構お尻も大きいという事に気がついたけれど、最初の時は気が付かなかった。
それほどアバラと乳房のアンバランスさが印象的だったのだろう。

犬女は自分では処女だったと言っている。
勿論ずっと後での話だけれど、僕的にはそうじゃあ無いと思っていた。
色々理由はあったけれど、これだけのスタイルの女を男が放っておくわけが無いというのもその理由。
実際の処は分からない。
処女の香りというか、処女らしい仕種が見受けられなかった。
それほど堂々としていたという事かも知れない。

犬女は全く痛みを訴えなかった。
顔色に変化も無かった。
しかし、結構痛かったと言っている。
痛かったけれど、その痛みが心地よかったと言っている。
性的な刺激の快感の話では無く、処女喪失の瞬間の痛み、その痛みそのものが心地よかったのだそうだ。
Ｍな女！、後日、そんな事を言ったら自分でも「そうかも知れない｝と納得していた。