失恋教室

パリに着いた。
パリで行ってみたい処は山ほどある。
パリと言えば芸術、ファッション、そしてフランス料理、色々あるけれど、やっぱり本命はパリジュエンヌ。
憧れのパリの空の下、ブロンドの女性との素敵が恋、何てあったら最高ｎんだけど、そうはいかないだろう。
然しまあ、せめて金髪の女性と一度でいいからしてみたい。
セーヌ右岸の環状道路沿やヴァンセンヌ、ブローニュの森あたりには売春宿があるらしい。
それは第一候補という事になる。

とりあえず３日程様子を見てみた。
確かに、それらしき処はあるし、それらしき女性見かけるのだが、なんとなく外人という気もしないでは無い。
アフリカ人といっても黒いとは限らない。
分かり難いのは東欧人、三日間ではパリ人かどうか、お顔でみるだけでは識別出来ない。
フランス語が堪能な人なら分かるのかも知れないが、何しろどのフランス語も流暢に聞こえるから全然分からない。
ベルヴィルやレピュブリック、特にクリシー広場界隈は中国人売春婦と思われる女性がいたが、肝心のパリジュエンヌ
が見つからない。
ロンドンがそうだった様に、パリも売春婦は外国人なのかも知れない。

必ずしも重要な拘りでは無いけれど、中国に行った時に抱きたい。
ネイティブとする、それは旅の決まりごとだろう。

ネタ仕入れ、３日間探してもこれっという店は見つからなかった。
其れらしいという気配は感じても、そういかどうかは分からない。
日本食のレストランに行ってみた。
従業員は外人だけれど、流石に日本語が通じるのでほっとした。
仕入れたネタとしては、サン・ドニ通り、それで翌日早速行ってみた。

サン・ドニ通りというのはアール地区から北に伸びた道で、レオミュール通りと交差する角からサン・ドニ門の間、約300M位の間に”いる、いる”と言う感じ。
立っている女性に”相場”なるものを聞いてみた。
効いて中に入らないと背中から罵声をあびる。
何だか”凄い処”という感じだけど、何を言っているのか分からないから大して腹も立たない。

二、三人に聞いたところでは大体相場は似た様なものだった。
サービスのレベルに拠って違うのか、一番安いのと高いのでは値段は二倍以上違う感じ。
然し一番安いのと高いのでは何処がどう違うのか、フランス語で言われても分からない。
それで、日本女性はいないかと聞いてみた。

親切な売春婦もいる物で、日本女性の処に連れて行ってくれた。
ところが・・確かに顔は日本人なのだが一寸言葉が変、どうやら日本人を語っているみたい。
ロンドンでもそうだったけれど、日本人だと値段が高いという事なのだろうか？
結局、知りたい情報は聞けず、断念した。

ホテルに帰った。
ホテルと言っても週借りの下宿みたいな安宿だが、近くで一番安くて美味いレストランはどこかと聞いたら
教えてくれたフロントの男に、女の子を探しに何処へいったらいいかと聞いた。
高い所なら”どこどこ”と言ったけど、聞き取れなかったし、高いところは困る。
安い処は、サンチエ地区だと言っていたので、翌日行ってみた。
結局そこは昨日行った所のすぐそば、殆ど同じ地域という感じだった。