失恋教室
女性は恋に生きるものだから悲しい恋も絵になるけれど、恋しても恋しても捨てられは捨てられている男って、只、恰好悪いだけですね。
Entries
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
- --------
- カテゴリ : スポンサー広告
- コメント : -
- トラックバック : -
-件のコメント
コメントの投稿
-件のトラックバック
- トラックバックURL
- http://siturenkyousitu.blog.2nt.com/tb.php/625-d02a6f07
- この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)
出発の日、一行は早めに東京を発った。
上越や中央に詳しい山男達も東海道音痴で、ああでも無い、こうでも無いと大騒ぎの上、やっとの事で伊豆に着く事が出来た。
夏も盛りを過ぎて居るのに、草いきれや蝉の鳴声は未だ未だ夏の勢力を誇っていた。
ごった返す湘南と違い、海は静かで浜辺の海水浴客達は実にのんびり楽しんでいる。
参加意図不純者を含む一行は浜辺に着くや否や、早速、昼飯の準備にかかった。
夏用テントを二つ張ると、たちまちの内にインスタント更衣室が男女夫々完成した。
コンロを沸かす者、バ-ベキュ-の用意をする者、ゴムボ-トやパラソル代わりのフライを張る者、シ-トを敷く者…、流石に慣れた連中だからこう言う仕事は実に要領がいい。
手空の者から着替え、待ちかねた海の中へドボ-ン、バシャーンと飛び込んで行った。
土用波というのだろうか、三十米程の沖は時々大きな波音を発てて、浜辺の若者達が大きな波音の旅に奇声をあげていた。
「ウワ-オゥ、オイ、凄いな」
「ああ…、流石だな」
山男達には海はどうでもいいのか「オイ、凄いな」「ああ、凄げえな」と別の物に感嘆している。
大本命の西島のプロポ-ション。
ほんの申し訳程度に体に着いている露出度満点のビキニは、体型未熟な一年生と違って“完全な女性”を誇示している。
男子達はまるでコバンザメの様に西島の側から離れない。
大波小波の押し寄せる浅瀬で、ビ-チボ-ルが始まった。
波が足腰を掬い、旨くパス出来ないところが面白い。
西島の気を引こうとパスの送り先も圧倒的に西島に集中する。
細い紐で体に結わかれている西島の水着がパスの度に上下左右に揺れる。
ボ-ルを追った西山の肢体がしなやかに踊ると、男子達はもう夢中になって声を上げた。
旗本と晶子が、そんな男子達を尻目に、二人で沖へ泳ぎ出した。
指定域を越え、大波域も越えてどんどんと沖へ出て行った。
二人の頭はいつの間にかテニスボ-ルより小さくなっていた。
間もなくそれに気付いた山川が「おいおいヤベエ、あいつら大丈夫か…」と言いながら、ゴムボ-トを洩行して追いかけ始めた。
二人は波に隠れ殆ど見えない。
ブイで張られた遊泳指定ラインを過ぎると、波が地から揺れる様になりボ-トの進行を邪魔した。
ボ-トは大波域で何度か転覆した。
だが二人との距離は依然として相当ある。
心配になって山川が大声で叫ぶが、山川の声は二人には届かない。
浜辺で騒いでいる声も、もう山川には聞こえない。
大波を越えた沖は浜の波音も、ざわめきも無く、静かな世界だ。
更に沖に出て、やっと山川は二人らしき頭が海面に見え隠れし始めたのを確認した。
頭が浮いてるなら二人は未だ沖に向かっているのだし、顔を見せて居るなら浜に引き返しているのだが、いずれにせよ頭が浮いるなら未だ無事だ。
だが近づくと二人は頭を見せず、顔も見せず、波切りも見せていない。
溺れてしまったか…、山川の表情が真面目になった。
必死でボ-トを漕ぐ、そして大声で叫ぶ。
山川の大きな叫びが大海原を走った。
上越や中央に詳しい山男達も東海道音痴で、ああでも無い、こうでも無いと大騒ぎの上、やっとの事で伊豆に着く事が出来た。
夏も盛りを過ぎて居るのに、草いきれや蝉の鳴声は未だ未だ夏の勢力を誇っていた。
ごった返す湘南と違い、海は静かで浜辺の海水浴客達は実にのんびり楽しんでいる。
参加意図不純者を含む一行は浜辺に着くや否や、早速、昼飯の準備にかかった。
夏用テントを二つ張ると、たちまちの内にインスタント更衣室が男女夫々完成した。
コンロを沸かす者、バ-ベキュ-の用意をする者、ゴムボ-トやパラソル代わりのフライを張る者、シ-トを敷く者…、流石に慣れた連中だからこう言う仕事は実に要領がいい。
手空の者から着替え、待ちかねた海の中へドボ-ン、バシャーンと飛び込んで行った。
土用波というのだろうか、三十米程の沖は時々大きな波音を発てて、浜辺の若者達が大きな波音の旅に奇声をあげていた。
「ウワ-オゥ、オイ、凄いな」
「ああ…、流石だな」
山男達には海はどうでもいいのか「オイ、凄いな」「ああ、凄げえな」と別の物に感嘆している。
大本命の西島のプロポ-ション。
ほんの申し訳程度に体に着いている露出度満点のビキニは、体型未熟な一年生と違って“完全な女性”を誇示している。
男子達はまるでコバンザメの様に西島の側から離れない。
大波小波の押し寄せる浅瀬で、ビ-チボ-ルが始まった。
波が足腰を掬い、旨くパス出来ないところが面白い。
西島の気を引こうとパスの送り先も圧倒的に西島に集中する。
細い紐で体に結わかれている西島の水着がパスの度に上下左右に揺れる。
ボ-ルを追った西山の肢体がしなやかに踊ると、男子達はもう夢中になって声を上げた。
旗本と晶子が、そんな男子達を尻目に、二人で沖へ泳ぎ出した。
指定域を越え、大波域も越えてどんどんと沖へ出て行った。
二人の頭はいつの間にかテニスボ-ルより小さくなっていた。
間もなくそれに気付いた山川が「おいおいヤベエ、あいつら大丈夫か…」と言いながら、ゴムボ-トを洩行して追いかけ始めた。
二人は波に隠れ殆ど見えない。
ブイで張られた遊泳指定ラインを過ぎると、波が地から揺れる様になりボ-トの進行を邪魔した。
ボ-トは大波域で何度か転覆した。
だが二人との距離は依然として相当ある。
心配になって山川が大声で叫ぶが、山川の声は二人には届かない。
浜辺で騒いでいる声も、もう山川には聞こえない。
大波を越えた沖は浜の波音も、ざわめきも無く、静かな世界だ。
更に沖に出て、やっと山川は二人らしき頭が海面に見え隠れし始めたのを確認した。
頭が浮いてるなら二人は未だ沖に向かっているのだし、顔を見せて居るなら浜に引き返しているのだが、いずれにせよ頭が浮いるなら未だ無事だ。
だが近づくと二人は頭を見せず、顔も見せず、波切りも見せていない。
溺れてしまったか…、山川の表情が真面目になった。
必死でボ-トを漕ぐ、そして大声で叫ぶ。
山川の大きな叫びが大海原を走った。
0件のコメント
コメントの投稿
0件のトラックバック
- トラックバックURL
- http://siturenkyousitu.blog.2nt.com/tb.php/625-d02a6f07
- この記事に対してトラックバックを送信する(FC2ブログユーザー)