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初めてのキス

其れはもう冬も迫る晩秋の会社帰りの夜の多摩川土手だった。川面に向かってたたずむとし子の唇を奪うつもりで弁当箱片手に背後から迫った。許容する範囲の距離よりも近づいているのをとし子も背後に感じたらしく、多摩川を渡ってくる京浜急行の電車を指さして、「ほらほら、あれ何?」と言った。”ほらほら”は、異常に接近するのを止めさせるための警告音、”あれ何?”はその接尾語でしか無く、言葉自体に全く意味は無かった。多摩川...

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ひろあき

Author:ひろあき
振られる度に、もう恋なんかと何度思ったことか。相手にされないのも寂しいけれど、引寄せられてからストンと捨てられるのはもっと痛い。振られる度に臆病になって、此れは恋では無かったのだと慰める。傷つかない偽りの恋しか出来なくなっても恋は恋、小さくても偽物でも恋は至福です。

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