失恋教室

９月２１日　Ｙｏｋｏを連れて井田海岸へ行く。
　　

井田という所は初めて行ったのだけれど、井田はいい、実に何もない。
丸い石がゴロゴロと転がっているだけ、他には何もない、西伊豆にも、こんなに殺風景で何もない海があったのだ。

誰も居ない、何も聞こえない、石打つ波の音さえも無い、何と言う穏やかな海なのだろう。
波打ち際に座って、ぼんやりと、只ひたすらぼんやりと遠くを眺める。
Ｙｏｋｏが双眼鏡で海の彼方を眺めている、海の彼方は霞、双眼鏡の中も何もない、只無限の霞の世界があるだけだ。

Ｙｏｋｏが僕のニッカーを穿いている。何で洋子が僕のニッカーを穿いているのか？
貸してあげたのかも知れない、取られたのかも知れない、多分取り上げられたのだと思う。

僕のズボンを身に纏っている人妻、多分、僕のズボンを嬉しい思いで纏っている気がする。
自分の服を女に取られるのは気持がいいものだ、そういう茶目なＹｏｋｏが一層好きになった。

Ｙｏｋｏは僕のエヤーマットに座っている。Ｙｏｋｏは僕の寝袋の上に座っている。
嬉しそうに座って、嬉しそうに僕の双眼鏡で遊んでいる。
何もかも僕の物に包まれている女、そういう女を眺めているのは気持がいいものだ。
そういうＹｏｋｏはいつの間にか僕の物になっている、そんな気がして嬉しかった。

Ｙｏｋｏを後ろから抱えた。シャツのボタンを外して乳房に触れた。
柔らかくてすべすべした乳房、すべすべしているのにしっとりとしていて、しっとりしているのに、ねっとりしていた。
大きく無く小さく無く、丁度僕の手におさまる乳房、ぎゅっと強く握ると指の隙間から乳房が毀れてはみ出すＹｏｋｏの乳房、
素晴らしい手触り、薄い皮で出来たゴム風船の様だ。

乳首を手のひらで転がす。次第に乳首が硬くなる。手のひらがくすぐったい。
Ｙｏｋｏを僕のシュラフに横たえ、そしてＹｏｋｏの乳首を吸った。
Ｙｏｋｏが穿いている僕のニッカーを剥いで、Ｙｏｋｏの体を海に向けて背後から一つの体になった。

今朝、来がけに幸子を抱いてきた。
測位では無いけれど同じ様に背面位だから似た感覚だと思うのだがまるで違う。
微妙に違うのでは無くはっきりと違うのだけれど、何処がどう違うのかは中々分かりにくいけれど、とにかく違う。
こんなに味が違うのに、何処が違うのか分からないというのは不思議な気がする。

Ｙｏｋｏの体に射精した。
霞に向かって射精したかの様な感じ、どくどくと噴出した精液がＹｏｋｏの体の中に霞の様に霧散して吸いこまれた。

頭の後ろで微かな石の音がした。
誰かが二人の後ろを通り過ぎて行った。一人の中年の男、ゴムの長靴を穿いた地元の漁師の様だった。
男は何も言わずに通り過ぎて行った。

Ｙｏｋｏは全裸にはされていなかったけれどお尻は丸出し、僕の影に隠れていたけれど、上から見れば見えただろう。
さえぎるものは何も無い、石ころの浜、少し大きな石の蔭ではあったけれど其れは気休め、殆ど役には立たなかった。
僕も気が付かなかった位だから射精を受けているＹｏｋｏは何も解らずに夢中だったに違いない。

射精される瞬間を見られてしまったのだから気が付いて今更慌てても遅いけれどそんな堂々としたＹｏｋｏが気に行った。
過ぎ去って行く男を顎指しながらＹｏｋｏに「見られてしまった」と言った。
Ｙｏｋｏは心持ち恥ずかしそうな顔はしていたけれど、過ぎ去った男の後ろ姿に目をやってもお尻を隠そうとはしなかった。
Ｙｏｋｏは何も言わなかったし、そんなＹｏｋｏが可愛くてＹｏｋｏを仰向けに寝かせて乳首を強く吸った。

又、男は戻って来るに違いない。
直ぐに、或いは仕事を終えてから、それは解らないけれど、間違い無く男は戻って来るに違いない。
もう見られてしまったから、そういう事だからかも知れないけれどＹｏｋｏの乳房を剥きだしにしてニッカーズボンも
全部はぎ取った。

又、男は戻って来るに違いないのに、Ｙｏｋｏは全裸にされても嫌がらなかった。
又、男が戻って来たら、完全に男に見られてしまう事はＹｏｋoも分かっているに違いないのに、Ｙｏｋｏは仰向けに
なったまま再び僕を受け入れた。
遮るものの無い石ころだけの静かな浜辺で全裸にされて完全に僕を受け入れているＹｏｋoが、完全に僕の物になっている
という気がして嬉しかったし、そんなＹｏｋｏをとても愛おしく感じた。