失恋教室

菅原洋一の上手な歌唱も素晴らしいけれど、なかにしの歌詞は実に可愛い女性を描き出している。
こんな女性に惚れられたら絶対に別れたりしないと思うのだけれど、それでも捨ててしまう音かがいうのだろうか。

少なくとも僕を捨てた女にはこんな女はい無かったし。
そりゃそうだろう、僕の場合は捨てたのでは無く捨てられたのだから。

然し別れには色々なパターンがあるものだ。
最近の一番衝撃だったのは特命係の「亀山刑事」の離婚、あれはショックだった。
あの奥さんが浮気していたなんて・・・、とても信じられない。
杉下右京警部の離婚も不可解だ。
名に寄り不可解なのは二人とも離婚後、奥さんと付き合っている事、勿論友達的感覚というか知人感覚での付き合い
なのだが、そういう事ってあるのだろうか。

一度別れた女と、再び付き合うという事はある。
別れても切れないで付き合っているという女もいる。
別れても身体の関係だけは続いているという女もいたし、付き合いは続けているが身体の関係は切れた女もいた。
其々は其れぞれ、色々なパターンが存在するけれど、離婚しても付き合うというのは分からない。

あり得ないとは思わないし、十分あり得る事だとは思うけれど、付き合う必然が無いのに付き合う事が分からない。
色々な事情、そういう事なのだろうけれど、別れた恋人と別れた妻とは同じなのだろうか？
そう思うとそこに結婚とは何かという疑問が消えない。

別れには色々なパターンがある。
どんなパターンであっても、別れは辛いし悲しいものだ。
然し、喜んで別れるというパターンも無いわけでは無いかも知れない。
そういう別れは幸せな別れに違いない。

色々な別れがある中で一番幸せなな別れは、お互いが同じ気持でいる別れでは無いだろうか。
そして一番悲しい別れは愛する人が突然先に旅立ってしまった別れでは無いだろうか。
どんな別れにしても悲しいけれど、突然というのはショックが大きい。
ひとの感情は、中々突然に付いていけない。

「亀山刑事」が突然妻から付き合っている男が居ると告白された時のショックは計り知れない衝撃だっただろう。
片思いの恋でさえ、凄いショックだ。
ましてや、絶対的に信頼していた妻にそんな事を告白されたらその場で死んでしまいたくなるに違いない。
信頼、それは時として愛よりも崇高なものであるように思える。

なかにし礼　の歌の女性はどんな人だったのだろう。
やさしく気を配る　胸はずむ仕事はこれからどなたが　するのかしら。
女としては、これ以上の悲しみは無かったに違いない。

この女性と男としては、これ以上の悲しみは無かったに違いない亀山刑事と結婚させたい。
そうでもしなければ、この女性は救われないし、そうでもしなければ亀山刑事は救われない、そんな気がするほど、
あまりにも悲しい歌だ。

この歌は、曲も歌詞も歌声も好きだけれど、あまりにも悲し過ぎてカラオケとかスナックで歌う気にはなれない。
誰もいない処で、誰にも聞こえない小さな声で、歌うとしたらそういう処でしか歌えない。

幸にして僕には、こんな思いをした女性はい無いから、そこまで感傷的になる必要は無いのだが、
世の中には女性にこんな思いをさせた奴がいると思うと、憎しみすら感じてしまう。
それほど、この歌は心に響く名曲だった。