失恋教室

一押し二金三男 とは、女性を口説く場合の有効な手段。
押しの強さが何といっても第一で、次いでお金、ハンサムであることが第三の条件であるということだ。

彼女が欲しいのに見つからないと嘆いていた頃は、１にハンサム、２に高くて、３に金持だと思っていた。
三高と言われた時代はは高学歴、高収入、背が高いこと、そして今は韓流、イケメンで優しそうな男が持てる。

いずれの時代でも、僕には持てる条件が備わっていない。
その内に、”日本一抱かれたくない男”と言うのが現れた。
出川哲朗、確かに彼にはそういう風格があるけれど、風貌的には俺とそっくり、喜んでいいのか悲しんでいいのか。
名名がどう間違ったのか彼は40歳にして元ＲＱの阿部瑠理子さんと結婚、彼女は両親からも「なんで出川なの」と
キツイ言葉も言われたらしい。
”日本一抱かれたくない男”と言われていた出川哲朗だが、実は彼は４年間同棲した彼女がいる。
その彼女に逃げ出された事を番組で聞きつけた阿部瑠理子さんが、出川に接近、抱かれて上げてもいいと言ったとか。

時が経って、ある時、一大発見をした。
或る女性、彼女はまるで僕の好みでは無かったし、男に持てるタイプでも無いと思っていたのだが、その彼女が
持てる男をゲットしたのを知って吃驚、どうして？？
絶対彼女には成功はは無いと確信していたのに見事に外れた。

その彼女が使った手が、所謂押しの一手、押して押して押し捲くったという事だった様だ。
自分がその彼氏だったらどうだっただろう。
持てない筈の彼女が持てる男を落とした実例を聞かなかったら、持てない男が幾ら口説いても口説ける筈が無いと、
ずっと思って諦めていたに違いない。
持てる男が口説き落とされたのか、それは今を以っても不明だが、結果オーライなら、理由なんかどうでもいい。

恋は理論でするものじゃないという事を彼女に教わった気がする。
頭の中で色々考えて、無理だと諦めてしまうような恋は恋では無い、そう思う様になって気が楽になった。
そうなると不思議なもので、寄って行ったら逃げた筈の女が寄って行っても逃げなくなった。
寄って行っても逃げないのだから当然捕まえられる、まるで釣り堀の魚だ。
女は川に住む魚と思っていたから逃げられたけど、釣り堀なら何時でも釣れるという心の余裕。
そうなると不思議なもので、こっちから寄っていかないのに寄って来る。

と言っても、当然ながら持てる男の様にわーっと沢山寄って来る訳では無く、少ししか寄って来ない。
少ししか寄って来ないから選択という訳にはいかず、先着順に順に御馳走になる事になる訳だが、それでも持てる
というのは嬉しいもの、リッチになった気分になる。

女が沢山寄って来る持てる男はもっともっとリッチな気分なのに違いない。
昨日はお前だったから今日はお前、明日はお前、何時でも気分で指名できる、そんなリッチな気分は羨ましい。
女も又、選ばれし事に喜びを感じる。
これは女の競争心？　それを上手く使える持てる男は女に不自由しないし、デイト代も女が出すし最高だ。
女が女を呼び、金が金を呼ぶ、世の中は実に不公平だ。

一押し二金三男、というけれど、今でも押しの強さが何といっても第一だとは信じていない。
やっぱり色男が一番持てると思うけれど、然し持てない彼女が持てる彼氏を落としたという事実は手本だ。
押しが第一かどうかは別として、彼女の戦法を信じる事で余裕が持てる様になったのは事実だ。
そして、その余裕こそが開運の秘訣、持てない男にとっての開運の御守りの御本尊は”押し”、そんな気がする。

ある女性、ソコソコ美人だったけれど、その女性曰く、”最初は別に好きでは無かったのだけれど・・・”。
要するに熱心に求められ続けて陥落してしまったわけだが、人に求められる事は誰でも喜びなのかも知れない。