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共闘の戦友 「都」

都は中学校の同級生、共に担任の田中からいじめられたいじめられっ子仲間。
仲間と言っても他には誰もいなかったから、いじめられっ子友達という感じだった。

二年から三年に変わる時、クラス替えがあった。
仲良しの友達はみんなクラスが変わってしまったけど、都ちゃんと担任の田中は変わらなかった。
多分、田中は苛める為に二人を残したのだろう、そういう陰湿な男だった。

そんな訳で二年、三年の間、田中にずっと苛められ通しだったおかげで田中の担当の英語が嫌いになった。
中学校の英語と数学の担任はいい担任である必要があるのに、おかげで成績は二人とも悪かった。
卒業して十年か二十年経った頃から、生徒が先生をリンチする学内暴力が始まったが、僕らの時代はそんな事は無く、
どんなに気に入らない先生でも先生に手を挙げる様な事は無かった。

都ちゃんとは共闘戦線を組んだ、申し合わせた訳ではなく自然にそうなった。
毎晩、都ちゃんに電話した。
電話は毎晩2時間も三時間も続いたけれど、二人の間で田中の悪口を言った事は無く、慰め合った事も無かったと思う。
そういう事は言わなくても互いに分かっていた。
辛抱していたというか、無視していたのかも知れないが、都ちゃんと毎晩電話する事でお互いの無事を確認しあっていた。

都ちゃんは和服の似合う子だった。
お尻が大きくて、脚が短かったからかも知れないが、胸の大きな子だった。
都ちゃんは髪が長くて、口も顔も小さくて可愛らしかった。

都ちゃんとはキスもした事は無い。
都ちゃんは共闘の士、友達ではあるが運命を共にした戦友という感じだったから凄く仲がいいのだが、
恋人とか異性友達とか言う感覚は殆ど無かったと思う。

キスもした事は無い位だから当然それ以上の関係は無いのだけれど、都ちゃんを抱くことは出来た。
実際に抱いた訳ではないけど、でも間違いなく出来た。
都ちゃんを抱くのは物理的には簡単だったと思う。
瑠美子と同じ様に家に呼んで、部屋に入れて戸を閉めればそれで済んだ筈だ。
都ちゃん拒絶はしなかっただろうと思う。
それは、いいとか嫌だとかいう問題では無く、いじめられっ子同士の絆が絶対的なものだったから。
共闘の同士、運命共同敵連帯意識、其れに都ちゃんは腹の据わった子だったから逃げたりしなかったに違いない。

都ちゃんの風貌はレオナルド・ダ・ヴィンチのモナリザを少女時代にした感じだった。
兎に角、胸とお尻は中学生にしては十分に発達していて、若しかしたらクラスで一番だったかも知れない。
都ちゃんを抱く気は殆ど無かったと思うけれど、抱いたら結婚することになるという気はしていた。
それは男女間の愛ではなく共闘のつながりだ。

結婚は昭子とすることになると思っていたけど、有る意味で都ちゃんは昭子に似ていた。
恋愛による結婚では無く、運命が定めた結婚、都ちゃんにはそういう分名的な約束に近ものがある気配が有った。
もしそうなら、都ちゃんと結婚してもいいなという感覚は有った様に思うけれど、結婚線としては昭子の方が強かった気がする。

結局都ちゃんとは清い関係のまま卒業と共に終わったけれど、いま思えば共闘結婚も悪くなかったのではないかという気がする。
いずれにしても、互いに思春期を戦った戦友、その後どうしているか、とても懐かしく思う。

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振られる度に、もう恋なんかと何度思ったことか。相手にされないのも寂しいけれど、引寄せられてからストンと捨てられるのはもっと痛い。振られる度に臆病になって、此れは恋では無かったのだと慰める。傷つかない偽りの恋しか出来なくなっても恋は恋、小さくても偽物でも恋は至福です。

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