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初めての尿道開発 (啓子)

ご無沙汰啓子に電話した。
この前のセックスレスデイト以来、定例会が事実上停止してなんとなく気にはなっていたのだけれど、どうも電話しにくい。
電話をするのはいいのだけれど、すれば逢いたくなるし逢えば欲しくなるに決まっている。
しかし欲しくても元気が足りないから自信が無いのだけど、オリンピックのアイスダンス刺激されてテレビの勢いを借りて電話した。

しかし逢ってどうする?となると頭が痛い。
「新技術の開発がしたい」、訳もなくそんな事を言ったら啓子は了解した。
何をどう了解したのか分からないが、”逢えるならなんでもいい”とでも思ったのだろうか?

電話ではこの前の、”おみかぎりね”というドキッとする応答は無かったのでほっとした。
やってきた啓子に型通りの挨拶をした後、啓子にカタログを見せて、これが何だか分かるかと聞いた。
啓子は分からないと言ったが、商品名のところに”尿道ブジー”とあったので、大方の見当はついたに違いない。
商品はMサイズとLサイズがあって、長さが違うだけでLは2万3千円、Mは1万4千円と値段がかなり違う。
共にステンレス製で重量感もあるし工具的な美観も良く、男の道具的所有感は高い感じがする。

   尿道ブジー市販 

しかし、値段がかなり高いので、開発されてくれる女性がいなければ只の無駄遣いに終わってしまうから買い渋っている。
その代わり其の代用品をかっぱ寿司から失敬して手に入れた。
物はステンレスチューブ製で、先端と末端にはプラスチックのキャップが固定されている細めのボールペンという感じ。
2段ロケット式に収縮が出来るので、”尿道ブジー”のMサイズとLサイズを兼用できそうなので気に入った。
先端が”尿道ブジー”より太そうなのが多少気になるが、最初は麺棒でやればいいかと思って失敬しておいた。

  尿道ブジーかっぱ寿司

啓子は来れば抱かれるのは分かっている。
しかし、ブランクというものは考え様にによっては結構新鮮でいいものだ。
女房を他の男に抱かせるスワッピングも、ある意味ではこの新鮮は共通するものかも知れない。

台所からピーナッツと缶ビールを持ち出して乾杯、そしてお喋りの開始。
二時間近く喋り続けさせられて啓子も結構ガス抜きが出来た感じだった。
「新技術の開発」というセリフが利いたのか結構積極的だった。
もしかしたら単に久しぶりだからというだけだったのかも知れないが、何をされるのかという期待と不安に興奮している気もした。

尿道開発、それは初めての体験だ。
今日は非常に天気がよく、冬だというのに気温が高くて春以上に暖かかった。
尿道は女性の七番目の性感帯、そう言われてみればアナルが感じるなら尿道も感じてもおかしくは無いとも思う。
入れられないところに関心を持つのはおかしい!と思っていたけれど、人からクリトリスに入れられるのか?と言われてなるほどと思っていた。

啓子に尿道開発は厭なら止めてもいいんだよと言ったら、「どちらでも・・」と言った。
してほしい訳でも、されたくない訳でもなさそうだが、”どちらでも”と言われると一寸困った。
何が何でもしてみたいという気は無いが、商品が市販されている以上は多くの女性は施されているのだろう。

女房だったら100%厭だと言うに違いない。
女房は自分が知らない事は全て異常、全てが自分中心の常識であり価値観だから、新しい話題もなく一緒にいても楽しく無い。
その点、啓子や北鎌夫人にしても、かつて愛人満もそうだったが、新しいものを受け入れる柔軟な姿勢は素晴らしい。
だから常に新鮮だし、色々な事を共学出来るから一緒にいるだけでも楽しいのだろう。

啓子が拒まない事はある程度予想していたが、それにしてもあまりにもあっさりとOKしたのは一寸びっくりした。
もしかしたら開発済み?
そう聞いたら「馬鹿な事言わないでください」と言った。
”馬鹿な事?”
尿道開発が馬鹿な事なのか?と思ったら、そういう事は夫はしないしさせないという意味らしい。
夫だからこそさせないという事なのだろうか?
ちょっと妬ける気もした。

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振られる度に、もう恋なんかと何度思ったことか。相手にされないのも寂しいけれど、引寄せられてからストンと捨てられるのはもっと痛い。振られる度に臆病になって、此れは恋では無かったのだと慰める。傷つかない偽りの恋しか出来なくなっても恋は恋、小さくても偽物でも恋は至福です。

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