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ソウルの女 「ネゴシエーター」

交渉中

ソウルのスナックに行くと必ずママかちいママがやって来る。
「今夜女の子は如何ですか?」
何処の店に行っても常套句だ。

初めてソウルに行った頃は、”女の子と夜付き合える?”という事で鼻の下を伸ばしたり、照れて辞退しようとしたものだ。
ある日、ソウルに行った時、其の時は結構ソウルに馴れて来た頃の事だったが、例によって同僚と酒場に繰り出した。

同僚と言っても先輩も居れば後輩もいるし、部下も居れば上司もいるものだが、誰であっても酒場に行くのは独特なコミニュケーションが取れるものだ。
其れは男としての共通な欲望を持っている事を確認しあうという事、”恥”を共有するという事は会社内では見せられない”壁”を突き抜けられるという事。
壁に穴を開けて風通しをよくするには酒場が一番だ。

其の店に行った時は部下の岡崎と行った時だった。
部下と言っても一階級しか違わないから、部下というよりは後輩と言った方がいいのだけれど、ともかく年下だから先輩として貫禄を示す必要があった。

岡崎を連れて行ったのは二度目か三度目、岡崎も少し夜のソウルに馴れて来た頃の事だ。
店で飲んでいると、例によってママがやってきた。
店の大きさによってちいママとかちいちいママが来る場合もある。
酒場の世界にも序列というか、階級社会があるらしい。

若しかしたらそのママはキャリアさんではなく現場上がりのママだったのかも知れない。
或いは現場では使えない女なのかも知れない気がした。
どことなくそんな感じがしたので「連れ出すのはママじゃダメなの?」と聞いてみた。

其のママを誘ったのは全くの冗談、タイプでもなかったし、まるで其の気はなかったからOKされたらどうしようと半分ビビッていた。
酒場の女を口説くならママを口説け!
それは僕の哲学だが、実際ママを口説いた事はないし、口説くほど会社の交際費を使える肩書きはないから多分無理だと思って口説いた事はない。

此処はソウル、銀座のスナックのママを口説くのとは意味が違う。
然し、後輩の手前、後輩と同じ階級の女を連れ出しても格の違いを示せない。
幸い、ママを口説いたのは冗談だという事は岡崎も知っているから、断られても”恥”ではなかったけれど、それにしてもあっさりと断られた。

相手も、ママの格を示そうとしたのかも知れない。
”アンタは私の客じゃない!”、口では言わないがそういう感じの顔をしていた。
コッチも”お前なんか買う気は無い!”と思っていたからどうという事は無かったのだけれど、それでも”差別化”を感じて少し腹がたった。

ママの営業交渉は結構しつこかったけれど、こっちも結構しつこく辞退した。
普段ならあれだけ熱心に営業されると断り切れなくなってしまうところだが、頑張って辞退した。
その結果、ママの店の外貨獲得は酒代だけとなった。
同じ営業マンとしては、一寸心痛むところはあったけれど。

それにしても、営業とはホンの些細なな言動で取れたり取れなかったりするものだと実感させられた人だった。

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Author:ひろあき
振られる度に、もう恋なんかと何度思ったことか。相手にされないのも寂しいけれど、引寄せられてからストンと捨てられるのはもっと痛い。振られる度に臆病になって、此れは恋では無かったのだと慰める。傷つかない偽りの恋しか出来なくなっても恋は恋、小さくても偽物でも恋は至福です。

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