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肉屋の娘 「良子さん」

小学校同級生の肉屋の「良子さん」にも強烈インパクトな恋を感じたけれど、良子さんを好きだったのかは分からない。
陽子さんはグラマーな美人だった。
小学生なのにグラマーというのも変だけど、小学生には小学生の見る目がある。
当然小学生の体格というのがあって、其れは大人とは違うけど、小学生にとっては彼女は断トツのグラマーで、
しかも美人だった。

クラスメイトの中で一番のボインちゃんは新田良子さん、同じ良子さんだけど、新田さんの方は大人に実寸で負けない程ボインだった。
肉屋の良子さんは、小学生としてのボインさん、その身体に比べてのボインだけれど、走るとゆさゆさ揺れていた。
セクシーとか肉体的という言葉は当時は知らなかったけれど、はっきりと女の身体としての美しさを感じていた。

あの頃、銭湯では大体小学校に入ると男子は女湯から締め出されれるけど僕は特別扱いだった。
僕は婆ちゃん子ということもあってバリアフリー、中学2年で転校するまで女湯の方にも国籍があった。
だからあの時代、誰よりも女の身体を見慣れていたし、近所に住む女性の裸は子供から大人からお婆ちゃんまで全部見て知っていた。
同級生の女の子の裸も当然何度も見ているし、女の子達も近所に住む子なら僕に見られる事は馴れていた。

だから、良子さんの身体の完成度が如何に高かったか、服の上からでもちゃんと分かっていた。
だから、良子さんは肉体派のの中では群を抜いていい女だったのだけれど、結局相手にして貰えなかった。
口説いた訳でも無いし、告白した訳でも無い。
恋をしたのかどうか、その辺すら分からなかったのだから振られた訳でも無いけれど、遊んで貰えなかったという事は、やっぱり振られたのと同じだ。

良子さんに惚れたのでは無く良子さんのグラマーさに惚れたのかも知れないけど、兎に角肉体的には惚れていたにも関わらず、
デイトの一つすら申し込めなかった。
尤も小学生の頃はデイトという概念がなく、付き合うか付き合わないかだけだったし、それも付き合うという意味はグループ交際、
二人だけで限定的に遊ぶという観念はなかった気がする。

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Author:ひろあき
振られる度に、もう恋なんかと何度思ったことか。相手にされないのも寂しいけれど、引寄せられてからストンと捨てられるのはもっと痛い。振られる度に臆病になって、此れは恋では無かったのだと慰める。傷つかない偽りの恋しか出来なくなっても恋は恋、小さくても偽物でも恋は至福です。

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