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悪魔の腸 ⑧良家の思考回路

山田さんの奥さんは何処となく育ちがいい人という感じがした人。
良家のお嬢さんと付き合った事が無いから奥さんがそうなのかは知らないけれど、そんな雰囲気がある人だった。

良家で育ったお嬢さんというと世間知らずで我儘な人、大局感があってガサガサしていない人という感じの
イメージの他にも。十貫坂の令嬢の様な高貴なお嬢さんとか、二中の張谷さんの様なマドンナ的なお嬢さんとか、色々なイメージもあって、どういう人が育ちのいい人なのか一概にはいい表せないけれど、山田さんの奥さんには
兎に角そんな感じの雰囲気があった。

具体的にとなると中々難しいのだけれど、妙に大人子供していた。
世間ずれしていないのに世を知っているとか、当然知っているだろう事を知らないとか、普通知らない事を
知っているとか、特に物の価値観とか考え方が一寸庶民的では無い感じがあった。
常識から外れているという訳ではないけれど、物事を知り過ぎているのか知らなさ過ぎるのか、驚く程素直で、
驚く程に大胆な人でもあった。

初めはそう言う雰囲気はご主人の躾かと思っていたが、山田さん自身もいい所のボンボンという感じの人だから
良家同志の縁組に違いないと思っていた。
そういう意味で山田夫妻は似合いの夫婦という感じだったし、似合っているからとても羨ましかった。

奥さんが良家のお嬢さんに違いないと確信した最初の言葉は”デイトでもいいです”だった。
一見、何でもない様な言葉だだけれど、その意味は培養するとと”セックスでもいいです”という意味。
耳には平坦な言葉だけれど、意味はかなり過激、それをすんなりと口にしてしまう大胆さには腰を抜かす。
しかもまだ一度もデイトした事が無い時、普通なら誰もそうは解釈しない言葉だろう。

昔、洋子が母親から”安売りするんじゃないよ!”と注意されたと言っていた。
洋子が母親に告白したのか、母親が洋子の気配に勘付いたのか、洋子の母親は娘が娘婿以外の男と恋に堕ちて、
身を持ち崩すのを心配して洋子に云った言葉だ。
”安売りするんじゃないよ!”というのは如何にも娘を心配する母親らしい言葉だと思った。

洋子の母親は離婚していたけれど、恐らく父親が他に女を作ったからだろうと思っていた。
あの頃は離婚と云えば浮気、浮気と言えば夫の浮気と反射的に夫と決めつけていたけれど、今思えばその逆もありえる。
現に娘の洋子は妻の浮気、洋子的には浮気で無く本気だったが、妻の方が不倫に走った事には変わりない。

山田さんお奥さんの”デイトでもいいです”という言葉は、夫以外の男としてもいい!という意味だ。
例え其れが御茶だけでも食事だけでも既に不倫の領域である事には変わりないのだが、奥さんの場合、
初めてのデイトの段階で身体の関係を持ってもいいという意味で使っていた。
とり様によっては誘惑とも取れる言葉、近い未来に何かが起こる事を予期している感じだが、奥さんの場合、
”デイトでもいいです”と言った瞬間に彼女の中では既に過去形、過去の既成事実となっていたらしい。

そう言う時空を超えた奥さんの感覚は確かに奥さんの個性なのかも知れないが、良家の育ちの度量というか
覚悟というか、平民には一寸理解しかねる大胆不敵な考え方をする人だった。
彼女のイメージはセックスの”セ”の字も知らない良家のお嬢さんという感じ、結婚しているのだから
其れはアリエナイのだけれど、雰囲気的にはセックスなどはしたない事と思っている人という感じもあった。
其の彼女が、躊躇いも無くデイト≒セックスになると思っていたという事は少なからず驚きだった。

彼女は行動的にはB型人間だと思うのだが、そういう点ではO型人間な処があって、顔や雰囲気に似合わず
結構卑猥とか直接的な言葉でも平気、と言うか真面目に受け取るところがある。
良家のお嬢様なら、そんな下世話な卑しい言葉は堪えられないに違いないと思ったが此れが以外に平気。
嫌らしいとか品が無いとか、そういう風には受け取らず、其れが下々の普通の言葉と思っているかの様子。
下々でも此れは卑しい言葉なんだよ!と教えてあげたい位にまともに聞いていた。

だから、あまり遠回しに言うよりも、単刀直入に云われる方が理解し易かったのかも知れない。
それに彼女は理解し易い性格、結構素直だから、結構云い難い言葉でもいい易かったし、云い難い言葉でも
デイトしようと云えば其れで全てが通じた。
だから、街で会う時も相手の機嫌を見計らう必要も無く、遠慮無くホテルに連れ込めるし野外でも嫌がら無い。
会うという行為自体がセックスする事を意味しているし、電話でデイトする時もそう言えば直ぐに応じてくれる。
つまり彼女にとってはデイト≒セックス、デイトとセックスの間には全くの隔たりが無い感じ、其処が普通の
感覚とは違う思考回路、そういう回路を持った人だった。

然し、だからといって淫らという訳ではなく、不貞とか不倫とかという意識は普通の人と同じ様に持っていた。
罪悪感とか道徳感とかの感覚は筒うの人と同じ倫理なのだけれど、確信犯である事の感覚が違う。
罪悪感とか道徳感とかのしまう整理筥の位置が普通の女性とは違うという感じだった。
彼女は夫に対して妻として献身的な程愛しているし尽くしている。
だから当然不倫は夫に対しては背任として整理しているのだが、自分に対しては自然の摂理として整理していた・・
そんな気がする。

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振られる度に、もう恋なんかと何度思ったことか。相手にされないのも寂しいけれど、引寄せられてからストンと捨てられるのはもっと痛い。振られる度に臆病になって、此れは恋では無かったのだと慰める。傷つかない偽りの恋しか出来なくなっても恋は恋、小さくても偽物でも恋は至福です。

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