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幽の沢へ  (京子; V字岩壁 )

8月19日
上野発

8月20日
今日は京子とV字の予定、明日はシンセンP3、両方とも初めての岩だ。
特にP3は多分初登攀ルート、その為、最初からマチガの出合いにツエルトを張った。
湯を沸かして朝食を摂って幽の沢へ、朝の旧道は気持がいい。

井戸みたいに岸壁で囲まれた一の倉と違って幽の沢は明るくてのどかで気分がいい。

V字のアタックテラスでザイルを出した時、バイルを落として来たのに気がついた。
V字にはいらないだろうが、明日のシンセンで使う予定だった。
多分二股辺りで落としたと思う。
探しに戻るか、諦めるか、これは一つの決断。
気に入っているバイルなので、なくすのは悔しいけれど、探すアルバイトも大変だ。
かといって、あれがナイト明日のP3は絶対に無理だ。
来るとき、ハンマーも入れようかと一瞬迷ったのだけど、軽量化の為にバイルだけで来たのが悔やまれる。

V字だって壁なのだから、万が一の場合にはハンマーが要るかも知れない。
ま、何か非常事態でも起こらなければ、ハーケンは要所には打ってあるだろうけど。

V字奥壁は五ピッチ目辺りで左右にルートが分かれるが、左ルートの方が難しいらしい。
一の倉沢南稜をでの京子を見る限りは左ルートでも登れそうだが、何だか湿った感じがする。
元々右ルートのつもりで来たので迷わず右に入ったけど、障子だったら左に入ったかも知れない。

先程から降り出した雨がかなりオン気で降り出した。
未だシャワークライムとまでは行かないが、ボールドから水が伝わって脇の下がヒヤッとする。


11ピッチの登攀で終了。
雨の中で昼飯、11:45に登り始めて二時間四五分かかった。
雨とか登攀待ちが無ければ、二時間位で登れる気がする。
スタンスは全ピッチ大きく、壁というよりは広めの岩溝という感じで、高度感も無く、京子の技術で十分通用した。

帰路は芝倉尾根、この尾根は雨が降るとぐちゃぐちゃになる。
危険な所はないけれど、泥で滑るので要注意だ。
河原にに出た所で洗濯して帰った。
夏山は、これが出来るから助かる。

夕方、マチガ沢のツエルトで豪勢な夕食にありついた。

幽の沢

京子も大分岩に馴れて来た感じがする。
元々アルピニズム志向では無いから、障子とか邦子や啓子と比べると華麗さとか豪快さとかは無い。
岩を楽しんでいるという感じはしないが、一寸面白いもの見つけたという感じだ。
そこそこ喰らい着いては来ているので、そう難しいルートでなければ大丈夫そうだ。
夜、前回よりも警戒は緩んでいる感じ、そろそろかな?まだまだかなあ??

21日
小雨、たいした雨ではないけれど、どの道バイルが無いし、はじめから戦意が無い。
出合の壁で半日遊んで下山した。

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Author:ひろあき
振られる度に、もう恋なんかと何度思ったことか。相手にされないのも寂しいけれど、引寄せられてからストンと捨てられるのはもっと痛い。振られる度に臆病になって、此れは恋では無かったのだと慰める。傷つかない偽りの恋しか出来なくなっても恋は恋、小さくても偽物でも恋は至福です。

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