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同窓会② コンファーム

その数日後の夜、麻雀の最中にピッチが鳴った。
直感で、山田さんの奥さんだと思った。
麻雀の最中だからと言って十一時半にかけ直した。

電話の用件は来阪の件、予想通りなので別に驚く事では無いのだが、それでも一寸はしゃぎたい程嬉しかった。
こっちもどうせ退屈な単身暮らし、つかの間の間でも話相手が出来るのは嬉しい。
それもあるけれど、久しぶりにたっぷりと女の身体を楽しめる!という期待の方が大きかった気がする。
それにしても消えた灰からまた情熱の焔がめらめらと燃え上がる事になるとは思いがけない喜び、
其れは、もっと大きな期待だったかも知れない。

彼女は来阪の予定を打診して来た。
宿はどうした?と聞いた。
迷惑でなければ泊めていただこうかとと彼女は言った。
迷惑どころか、その方が此方にも都合がいい。
何処かのホテルだと其処までのアクセスが面倒だし、まして京都辺りに泊られたら週末にしか行けない。
それに、家が一番安全、誰にも知られる事が無いという事はすこぶる安心感がある。

部屋には蒲団は空いているし、相カギはあるし、好きな時に出かけて好きな時に戻ってくればいい。
京都でも奈良でも四国でも日帰り出来るから平日は好きな処へ行っていればいい。
其れと彼女が家に泊れば家庭料理を食わせて貰えるかも知れない。
主婦なのだから、当然料理は毎日やっている筈、尤も彼女からすれば羽根伸ばし、料理なんてしたくないかも
知れないけれど、それでも何回かは食わせてくれるに違い無い。

単身赴任の最大の魅力は、自由である事、其れは限りなく素晴らしい魅力だけれど、夜と料理が問題。
近くに外食もあるにはあるけれど、やっぱり毎日だと飽きてしまうし、偏食してしまう。
だから土曜は何時も自分で料理を作っているけれど、一人で食べるのも寂しいし第一一人だと味気ない。
彼女が来てくれたら、その間だけでも夫婦に成れる! それは結構大きな期待だった。

奥さんとは以前に外食もしたし、宿やホテルでの食事もしたけれど、彼女の料理は食べた事が無い。
ご主人に招かれて彼女の家を訪問した時に何か軽い物を御馳走になった様な気もするが殆ど覚えていない。
上手いのか下手なのか、その辺は皆目分からないけれど一応専業主婦、子供もいないし大人向けの献立は
得意なのでは?と想像した。
彼女の来阪は僕にとっては期間妻の様なもの、友達でも恋人でも女房でもでも無いのだけれど、友達でもあり
恋人でもあり女房でもあるという不思議な関係だから、女房代わりに飯を作ってくれるのでは?という期待は
結構大きかった気がする。

奥さんに、来たら手料理食わしてくれる?と聞いた。
奥さんは”あまり自信ないけれど・・”と言っていたけど、奥さんの言う”あまり自信ないけど・・”は殆ど
”かなり自信がある!”という意味。
自信は無いけれどまあまあは出来るという事には使わないから、多い期待出来る?と思った。

夜の方は殆ど確実だと思った。
単身赴任の男のマンションに態々埼玉からやって来て投宿して料理を作ってくれる!という事は、殆ど夜の
禊もしてくれるという意味だ。
僕と奥さんとの関係みたいになっていない女性でも、来てくれるという意味はそういう意味だろうから、
間違い無いとは思ったけれど、只、奥さんとはもう過去の関係、そこの処が一寸気になった。

奥さんとの会話で一番言い難いのは”抱きたい”という言葉、それは奥さんにしても同じだろう。
奥さんから”抱かれたい”と言ってくれれば何の問題も無いのだけれど、女性から言うのはもっと恥ずかしいに
違いない。
だから、奥さんと付き合っている頃に何度もイニシエーションを掛けて”抱かれたい、抱いて欲しい”と言わさせた。
素面では言えない言葉でも、抱かれながら言わさせられれば誰でも言えるし、言わさせられる。
だから奥さんの身体の奥にはそういう言わさせられた言葉がまだ残っているに違いない。
其れをどうやって引きだすか、時間が大分経ってしまっているから其処が中々難しい。

女性と言うのは今に生きる動物、昔は昔、今は今、何の臆面も無く過去を塗り替えてしまう。
だから、昔はこうだったというのは通用しない。
昔は昔、今は今、其れが女の生きる術なのだろう。

佐恵子にしても幸子にしても陽子にしても結婚によって過去は消したに違いない。
なのに夫に隠れて身を任せたのは昔関係を持った男だからだろうと思っていたけれど其れは違う気がする。
多分其れは処女を失った相手という特別な男だからであって、単に昔付き合ったからという事では無かったろう。
幸子はそういう様な事を言っていた。
若し只の昔の人だったら、こんな事はしない! 其れは多分そう言う意味だったに違いないと思う。

奥さんにとって、初めての男が誰なのかは知らないが、恐らくはご主人ではないだろうか。
だとすれば、若し奥さんが離婚して再婚したとしても、山田さんに求められたら抱かれてしまう気がする。
其れは元夫だからでは無く、初めての男だから・・、多分そう言う事になる様な気がした。
若し、奥さんが離婚して僕と再婚したとしても、僕に隠れて山田さんと関係を続けるのだろうか?と思うと、
想像だけで凄く嫉妬を感じた。
奥さんとの結婚はあり得ない話だけれど、空想だけでも嫉妬に興奮してしまうというのはどういう事なのだろう。

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Author:ひろあき
振られる度に、もう恋なんかと何度思ったことか。相手にされないのも寂しいけれど、引寄せられてからストンと捨てられるのはもっと痛い。振られる度に臆病になって、此れは恋では無かったのだと慰める。傷つかない偽りの恋しか出来なくなっても恋は恋、小さくても偽物でも恋は至福です。

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