失恋教室
女性は恋に生きるものだから悲しい恋も絵になるけれど、恋しても恋しても捨てられは捨てられている男って、只、恰好悪いだけですね。
Entries
初めての軟派 「修学旅行」 (クロンボ:函館)
走れど走れど平原が続く列車の風景はいいものだが、単調さに少し飽きていた時、弘済会の売り子が二人で弁当やお土産を詰め込んだ籠を持って売りに来た。一人はクロンボで一人はシロンボ、何処に乗っているのかと聞いて佐藤と遊びに行った。クロンボは大分先輩らしくずっと中心で話していたがY談にも応じるややハイミスで、シロンボはまだ新米らしく、多分俺達より一箇上位だから佐藤も俺も狙いはシロンボ。ところが、佐藤は殆ど喋...
壁の穴 「函館の クロンボ」
はるか昔の話。おおよそ昔から気が小さいから、知らない女の子に声をかけるのが出来なかった。知っている子なら全然問題無いけれど、いわゆるひっかける事を目的とする様な事が全然出来なかった。そんな中で函館のクロンボさんは例外中の例外、初めての軟派だった。それは旅先の事という或る種の解放感があったからかも知れない。高校の修学旅行、それは網走から函館に戻る延々と長い鉄道の車中、何時間走っても草原しか見えない車...